探偵に必要な判断力
探偵が現場で調査を実施する際に欠かせない初歩的な判断は幾つか存在します。
この判断ができない人物は探偵として調査現場に立ってもリスクばかり先行して良好な状況下で調査を実施、継続していくことが困難と言えるでしょう。
それでは、「探偵に大切な判断力」とはどのようなことなのでしょうか?
探偵が調査現場で実施する調査に関わる行動にリスクが存在しない行動は極めて少なく「殆どの行動にリスクが存在」するものなのです。
このリスクを低減するために「立ち振る舞いが探偵の初歩的な判断力」と言えるのです。
幾つかのシチュエーションでご説明しますと、調査対象者が女性で尾行する探偵が男性だったとします。
その女性対象者が尾行中に女性専門店に入店し追尾が困難となってしまうというケースがあります。
このようなシチュエーションで男性である探偵が調査を実施していたならば「同じ店内に入店し調査を継続する」判断は極めて高いリスクが生じるものです。
当然の流れで多くの男性探偵は接近した尾行を避ける判断を下すものです。
しかし、判断に因っては間違いの場合もあります。
入店した女性専門店の規模や立地状況を加味して判断しなければなりません。
この判断がすばやく出来る探偵が探偵の判断力や洞察力など大事な要素なのです。
これは新人にはなかなか難しいと思います。
探偵が実施する尾行にはシチュエーションによって対象者との距離感をその場その場で判断するのですが、選択が悪いと必ずリスクが生じて調査に支障が出るものです。
尾行中に限らず、張り込む場面でも同様な判断は必要となります。
見通しの良い高級住宅街に住む調査対象者を張り込む場面で「調査対象者が利用する出入り口を完璧に監視する」ことは調査を完璧に実施する判断としては最良と言えますが、外出が極めて少ない調査対象者であるという事実に現場で調査を実施する探偵が気付いたならば「張り込み手法を大きく変更する判断が必要」となるのです。
出入口を多くの時間に渡り監視する手法は周辺住人の防犯意識を刺激するリスクが高く、選択する手法としては相応しくないと言えるのです。
それではどのような手法で張り込みを継続することが「現場で調査を実施する判断として最良であるか?」考えた場合には「行動する可能性が高い時間帯」と行動する可能性が低い時間帯の張り込み手法に変化を持って対応することが現実的な判断となるのです。
同じ場所で何時間も張り込みを継続する行為は探偵調査の基本に適さない判断と言えるのです。
また調査を甘くみている探偵も存在します。
派手な服装や調査の状況を把握していないで現場の調査を実施する探偵は「調査を甘くみている探偵」と断言できます。
極めて困難なシチュエーションで調査を実施した経験がある探偵ならば「派手な服装や黒づくめの服装で調査現場に立つ判断は絶対に下さない」ということが言えます。
仮に探偵としてキャリアも経験も豊富な人物がそのような判断を下して「後進探偵たちに悪影響を及ぼす」ならば、そのような探偵が所属する探偵事務所は質の低い調査を実施する探偵事務所となるのです。
本当に困難で難易度の高い調査に着手する場面、「周囲に認識されやすい服装」を選択することは「自身のファッションを重要視」しており、「探偵として肝心な調査にこだわる姿勢が欠如」していると言えるのです。
また地味な色であっても世間一般的に言う処のだらしない格好しないという事です。
渋谷や新宿などではファッション的にはまかり通る様な格好でも世間的にはなかなか認められていません。
例えば地味なジーパンにTシャツ、カッターシャツを羽織った格好であったとしてもオフィス街では目立ってしまいますし閑静な住宅街での張り込みでは服装から不審者に見られがちです。
これはあくまでも都心での話であって農業地域や工業地域ではまた別の服装を選択しなくてはなりません。
服装は余程異質な場合は上司や先輩から注意されるでしょうが基本的には探偵個人で考えて選択すべき問題です。
個性や主張が多い人物が昨今は多いと感じますが、「現場での調査が一人前になってから個性や主張をしてほしい」という考えが経験豊富な探偵たちの意見と言えるのです。
未熟な探偵や経験不足な探偵ほど「自身の個性や主張にこだわる」ものであり、身の丈に合った相応の服装で調査に望むことが「本当の意味での探偵らしさに繋がる」と考えられるのです。
いつの時代であってもその道のプロと呼ばれる人物たちは一人前になって初めて自分らしさを仕事に表現するものなのです。